『ピアニストの脳を科学する』で脳科学をひもとく

ピアニストはアーチストであり、またアスリートでもある。練習を積み重ねることによってピアニストの脳には一体どのような情報処理能力が備わり、変化していくのか?  本書は機能的MRIなどを駆使してピアニストの脳機能や運動機能について検証している。脳の様々な部位で生じた局所的変化が、それぞれ連動し1つの演奏を生み出す過程が分かりやすく記述されていた。 またシューマンも罹患した、ピアニストであるが故の病い(focal dystonia)の発病メカニズムとその予防方法にも言及してあり、大変興味深く読み進めることが出来た。 著者らの研究に加えて、およそ200もの音楽と脳科学についての文献もレビューしてあり、音楽を通じて脳科学・身体運動学について紐解いている。


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鷹のぼせの独り言

医療者で3児の父親です。ご覧のとおりの“鷹のぼせ”です。育児、医療、書評、そしてホークスについて語ります。